商店街の魅力発見
小台大通り商店街振興組合
「生活広場」 田中 類さん
オープンのきっかけは
〝町の井戸端会議〟
「うちの商店街は小台橋からの道がすごくきれいで、電線が一つもないんです。全部地中化していて、これは本当に最先端だなと思います。今の美しい町並みは先代たちの努力の賜物ですね」と語るのは、小台大通り商店街(あっぷるロード)にある雑貨店「生活広場」の田中類さん。町田市出身の田中さんが荒川区に住み始めて10年。5年前の2017年に店をオープンしたきっかけは、町で見かけたある光景だったそうです。「私は町を見るのが大好きで、この辺は散歩コースでした。その時に住民が通りで井戸端会議をしていて、私が散歩して30分後に同じ場所に戻って来てもまだ話をしている(笑)。これが下町なんだなあと」。いずれ商売をしたいと考えていた田中さんは、〝店内で井戸端会議〟をしてもらおうと、雑貨店をオープンしました。主婦の方たちを店内へ呼び込むことができたものの、ゆっくり話をする場所がないということで、翌年「生活茶屋」(2022年2月「出汁茶漬け専門店CHAYA」にリニューアル)を出店。お茶をしながらの談笑やママ会などが行われるようになり、次第に住民の憩いの場所になっていったそうです。
商店街のあるべき姿は
お店と住民の一体感
スポーツ好きの田中さんは、「アルマポルテ」というスポーツコミュニティを作り、その後、荒川区絆プロジェクト実行委員会「絆」を立ち上げ、料理教室やイベントなどの活動を積極的に行っていきました。特徴の一つが、ハロウィンなどの町を盛り上げるイベントだけでなく、主婦の方を手助けする活動です。「こども預かりサービス」では、飲食店を利用するママさんがゆっくりと楽しんでもらえるよう、子どもを店内で預かるサービスを行っています。「『サンタさんがおうちにやってくる♪』は、サンタ5人が民家50軒くらいを回るイベントです。サンタの格好をしたスタッフが、裏でママさんからプレゼントを受け取り、こちらが用意したお菓子と一緒に子どもたちに渡します。ママさんは撮影会で大忙し(笑)」と語る笑顔の田中さんが印象に残りました。
町づくりや町おこしで多彩なイベントを行ってきた田中さんは、店とそこに住んでいる人が活動に参加しないと町は活性化していかないと語ります。「住民の横のつながりがあれば、本来は『こども預かりサービス』はないのが理想です」。そこで田中さんたちが毎日行っているのが町の清掃活動です。「大事なのは小さなことでも毎日継続することだと思うんです。町全体が変わっていくにはそういった活動を温かく見守る人が増え、そこから新たな活動やイベントにつながるのが理想です」。そう語る田中さんや賛同する商店街の人たち、また「絆」のメンバーは今日も町の清掃活動に出掛けます。
小台大通り商店街振興組合(あっぷるロード)
小台停留場から南へ約600m続く商店街。バス通りになっている通りは、人の往来が多く活気が溢れる。
- 電話番号
- 03-3810-8000
- 会長
- 西巻隆治
生活広場
日本の良いものなど、大切な人に贈りたくなるアイテムが並ぶ「自然食品と雑貨」のセレクトショップ。
- 住所
- 荒川区西尾久2-37-3
- 電話番号
- 03-5901-9164
- 営業時間
- 11:00~19:00
- 休み
- 火・水曜
- アクセス
- 小台停留場より徒歩約2分
※価格はすべて税込み表記です。年末年始の休業については各施設にご確認ください。
※このページの情報は2022年01月01日時点の情報になります。営業時間等、最新情報は各店舗にご確認ください。