商店街の魅力発見

雑司が谷弦巻通り商友会

雑司が谷弦巻通り商友会

「雑司が谷音楽堂」 小澤啓子さん

町の移り変わりを見守ってきた
自身のふるさと・雑司が谷の町

「雑司が谷音楽堂」のオーナーを務める小澤啓子さんは、雑司が谷で生まれ育ち、子どもの頃からこの町の移り変わりを肌で感じてきた住民のひとりです。「この町に暮らしてもう60年以上になるかしら。私が小さい頃は、今以上にたくさんのお店があったんですよ。マーケットや衣料品店、飲食店もたくさんあって、賑やかでした」と幼少期の町の様子を話してくれた小澤さん。今では店の数は減ってしまったけれど、緑や公園が多く、学校の多い学園都市として少しずつ変化し、昔とは異なる新しい形の住みよい町に変わってきたと言います。

「音楽堂は約20年ほど前に開設しました。それまで私はピアノの講師を長年続けてきて、親戚にピアノの調律師もいたので、何か音楽で町に貢献できないかと親戚一同で話し合い、このホールを作ったんです。その後、地元の商友会に声を掛けていただき、雑司が谷弦巻通り商友会に加盟しました」と小澤さん。商友会で毎年行っている「のんき市」などのイベントでは、音楽堂でクラシックコンサートを開いたり、商友会主催の演奏会に地域住民を招待したりと、商友会と一緒に地元を盛り上げようとさまざまな取り組みを行ってきたそうです。

音楽堂は、年4回の演奏会を主催するほか、施設を借りてコンサートを開きたいという演奏家にホールを貸し出すなどして活用されています。全70席のこぢんまりとした木造のホールは、音の響きが良いと評判で、多くの演奏家に愛されてきました。「来場者にはできるだけ無理のないように来てもらいたいと思っています。年配の方だと、夏の暑い日に14時に開催する演奏会は身体に負担が大きいんですね。またチケットは、当日体調が悪くなり行けなくなってしまってもいいように、当日チケットのみにしているの」。地域に愛される音楽堂の存在は、小澤さんの気遣いや人柄が創り出しているようです。

利便性が良くなり
遠方からも人が訪れる町に

鬼子母神前停留場のすぐ近くには、東京メトロ副都心線の雑司が谷駅があります。副都心線が遠方の町と直通運転を開始してからは、埼玉や横浜からもこの町を訪れる人が増えてきたそう。「この町の見どころには、子母神堂と大鳥神社があります。毎年10月の行列のお祭りでは、いつも遠方から人がたくさん来ていたけれど、交通の利便性がさらによくなってからは、ここに移り住むファミリー層が増えたような気がします」。保育園や学校が多いほか、2019年には雑司が谷公園がリニューアルし、住みよい町としてますます魅力的になってきました。「東京さくらトラムに乗って大塚駅前停留場まで行けば、〝おばあちゃんの原宿・巣鴨〟がすぐ近くなので、ファミリー層ばかりではなく、私たちの世代にもうれしい町よ」と、この町の魅力をにこやかに話してくれました。

雑司が谷弦巻通り商友会

雑司が谷にある32軒の店が加盟する商友会。「雑司が谷弦巻通りのんき市」や伝統野菜「雑司が谷ナス」を使ったイベントなどを開催している。

電話番号
03-3981-6045
会長
清田 明

雑司が谷音楽堂

ピアノやバイオリンの演奏会などを主催するほか、会場の貸し出しも行っているクラシック専用の音楽ホール。

住所
豊島区雑司が谷2-17-12
電話番号
03-5960-4515
営業時間
開催コンサートにより異なる。
休み
開催コンサートにより異なる。
アクセス
鬼子母神前停留場より徒歩約7分

※価格はすべて税込み表記です。年末年始の休業については各施設にご確認ください。
※このページの情報は2021年05月01日時点の情報になります。営業時間等、最新情報は各店舗にご確認ください。

Toden News